亀ねこ'sきらら感想帳

きらら3誌ときらら作品の感想を記す雑記帳

海色マーチ次号最終回と2巻の壁

 5月9日発売の6月号紙面で「海色マーチ」次号最終回の報せが届き、ショックを受けています。Twitterでも海色マーチショック一色です。

高品質な作画レベル(特に沖縄の海)で愛されていた作品で、話の展開も次号最終回とはとても思えません。唐突に「次でラスト」と宣告され、ショックと混乱が止まりません。

背景には、きらら特有の「2巻の壁」文化がありますね。

https://kenkyukan.hatenablog.com/entry/20171011 まんがタイムきらら系列の4コママンガで、そのコミックスの多くが2巻で完結を迎えてしまう、通称「2巻の壁」について改めて考えることになりました。ここ数カ月ほど、新刊コミックスの発売を追い掛けていて、その2巻完結率の高さを目の当たりにし、さらには自分の好きだった連載が中途で終了を迎えるに当たって、えらく寂しい思いをすることになりました。

https://4komasusume.tumblr.com/post/148045186508/mizuike1607-wall 

「きらら系4コマには2巻の壁がある」ファンの間でまことしやかに囁かれている言葉です。2巻終了の作品が一番多く、40%弱の数値を記録しています。また、1巻で終わっている作品も30%近くあり、3巻を超える作品は30%程度に留まります。

https://4koma-data.jimdofree.com/%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/%E3%81%8D%E3%82%89%E3%82%89%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/%E3%81%8D%E3%82%89%E3%82%89%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88-2/ 

2巻乙」という言葉は,某ネット掲示板でよく目にする言葉です.その意味は,きらら系列誌で連載している作品がコミックス2巻分で打ち切りとなることです.

これについては作品統計のレポートでも触れているのですが,きらら系列誌において2巻乙となる作品は非常に多いです.

諸説ありますがまとめました。

・「アニメ化が決まらなければ1巻か2巻で終了」

・「アンケート由来と思われる掲載順が下位続きだと早期終了」

・「アンケートが良くても、単行本1巻の売り上げが一定ラインを超えない場合は2巻で終了」

概ねこの3点で考察できると思います。

先般の記事で、きららゲスト作家の数と作品の新陳代謝の高さについて述べました。新鮮さを保つために作家を一定期間で入れ替えているので、仕方のない事かもしれません・・・

それでも、海色マーチはきららを支える実力派の作品でした。打ち切り判断があまりに性急ではないでしょうか・・・

紙面掲載が難しいなら、アプリCOMIC FUZに移籍することはできなかったのでしょうか。

 

海色マーチは紙で単行本を購入し、アンケートも送っておりましたので非常に残念です。何かできることは無かったのか。単行本を複数購入しておけばよかった・・・と悔やまれます。

https://matome.naver.jp/odai/2141183067107680401 初動を考えるのであれば、一番いいのは最初の1週間ですね。少なくとも前の会社では最初の1週間の動きで全てを判断してました。継続か、打ち切りかも。

https://togetter.com/li/1177294 しかし、 『数字が全て。重版のかからない本は出せません』 と言われてしまうと それはビジネスですので何も言えません。しょんぼり。

紙の単行本を購入することの重要さを噛みしめています。

ミナミト先生の次回作に期待しています!大好きな作家先生ですので、次回はもっと良い形で応援したいと思うのです。

海色マーチが終わっても、早く戻ってきてほしいです。「きらぼし!」「されど蜜月」のゲスト掲載を経て、3作目ゲストで連載化した「海色マーチ」でしたが、1作目と2作目をみるに相当引き出しの広い作家だと思っています。

 

参考までに、2巻の壁を突破した(めでたい!)しょうこセンセイ!の1巻推定販売部数は初月3,343部。

やたらと掲載順が高く、2巻の壁突破確実と思われるRPG不動産の1巻推定販売部数は初月2,803部。

2巻で完結となった佐藤さんはPJKの1巻推定販売部数は初月2,727部です。

複数書店の販売順位からデータを推測しているもので、曖昧なデータではあるようですが・・・この3作品だけを取り上げると、差が少ないように思います。